INTERVIEW

職人図鑑#05 三宮 望(26歳)

自分には、 身体を動かす仕事が向いていると思う

SANNOMIYA NOZOMI(age26)

SANNOMIYA NOZOMI(age26)

鈴木塗装工業所勤務 1992年5月11日、東京都世田谷区生まれ。国士舘大学経営学部卒業。学生時代から鈴木塗装工業所でアルバイトを始める。大学卒業後、不動産会社に入社するも3か月で退社。鈴木塗装工業所で働き始め、現在は正社員

Chapter 1

先輩の紹介がこの仕事を始めたきっかけ

Chapter 1 先輩の紹介がこの仕事を始めたきっかけ

 社長の次男、哲也さんが地元の1年上の先輩だったんです。10代の頃から遊んでいて、大学に入って、20歳ころからこの会社でバイトをするようになったんです。夏や冬、春の長い休みのときに1か月、毎回、働いていました。最初は一日8000円。しばらくすると、1万円になりました。塗装の仕事自体は下働きでしたから、つらくはなかったんですが、夜はずっと飲食店のバイトもやっていたので、たいへんでしたね。

 飲食店のバイトも接客はおもしろかったんですが、塗装は自分がやったことがはっきりと目に見えることにやりがいを感じました。一日、仕事をやり終えると、現場の景色がまるっきり違う。仕事の内容によりますけれど、バイトを初めてわりとすぐに塗りもやらせてもらえたんです。もちろん、すぐにはうまくできなかったんですが、責任を持たされたというか、とにかくていねいに、きれいに仕上げようと思いました。親方の仕事を見ていると、すごいですからね。あんなふうにできたら、いいなあと思いながら……。

Chapter 2

新卒で不動産会社に入社したんですが……

Chapter 2 新卒で不動産会社に入社したんですが……
 大学卒業後、不動産会社でサラリーマンをやっていたんですが、3か月で辞めてしまいました。電話営業が多かったので、退屈というか、身体を動かしている仕事のほうが、自分には向いていると思ったんですよ。それで、飲食で働き始めたんですが、キッチンの仕事だったので、結構、忙しかったんですけれどね。

 それなりに楽しかったんですが、哲也さんから、また仕事をしないかと誘われて……飲食を一生、続ける覚悟もありませんでした。経験も一応、ありますし、やりがいのある仕事だと思っていたので、またこの仕事をすることにしたんです。しばらくして、社員にならないかと言われて……この仕事は自分に向いていると思っていましたし、会社の雰囲気もよかったので、社員にしてもらったんです。
Chapter 2 新卒で不動産会社に入社したんですが……

Chapter 3

塗りをやれるようになって、 養生の意味がわかった

Chapter 3 塗りをやれるようになって、養生の意味がわかった
 最初、塗装の前に養生でテーピングする意味がよくわからなかったんです。親方に指示されたところにテープを貼っていたんですが、なぜここに貼らなければならないのかとか、なぜまっすぐに貼らなければならないのかがわからなかった。というか、親方に言われるままに作業をしていて、意味を考えなかったんですけれどね。でも、わりとすぐに塗りの仕事を任せてもらえてそのときになって、初めてテーピング、養生の大切さを実感しました。ビニールシートを貼るのも、こんなの広く貼らなくてもいいだろうと思っていたんですが、親方が指示していたとおり、塗っていると、意外とペンキは飛んでしまうんだ、とか……。

 あと、テーピングでは、「線を出す」と言うんですが、テーピングが少しでも曲がっていたら、まっすぐに塗装できない。ですから、線を出すようまっすぐに貼ることはとても大切なんですよ。仕事をこなすことに気持ちが焦って、雑にテーピングしてしまって、親方にやり直させられることもあったんですが、ていねいにやることを心がけています。いまは多少は速くなりましたが、時間をかけるだけの意味がわかったんです。

 愛用しているマスキングテープは「ルパン」。凹凸のあるところも貼りやすいですし、切りやすい。それに何より、糊残りがしないんです。塗装した後、テープを剥がして、糊残りがあると、糊を落とすのはいちばん下っ端の自分ですからね。少しでも糊残りがあるとみっともないですから、意外と手間がかかるんです。
Chapter 3 塗りをやれるようになって、養生の意味がわかった
Chapter 4 お客さんに向けた仕事をする親方になりたい
Chapter 4 お客さんに向けた仕事をする親方になりたい

Chapter 4

お客さんに向けた仕事をする親方になりたい

 4月から新入社員が入ってきて、下働きの仕事から半歩、卒業できるんです。ただ、いちばん下っ端の気持ちがわかっているのは自分ですから、世話してあげなければならない。正直、嬉しくもあり、面倒でもあります(笑)。

 でも、やっぱり、将来的には、親方になりたいですからね。どんな親方になりたいかというと……ま、戸建ての外壁の塗り替えの仕事が多いんですが、見違えるようなきれいな仕上がりになると、職人としてそれ自体が嬉しいんですが、お客さんも喜んでくださる。そして、飲食のアルバイトをしているときも感じていたことですが、自分はお客さんに喜んでいただけることが一番嬉しいんです。ですから、常にお客さんに向けた仕事する親方になりたいと思っているんです。

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